2010年04月26日

インドから伝来したギリシア神話の謎

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異端の歴史学者・木村鷹太郎の古代史観は荒唐無稽ではあるが、見逃せない部分も多い。
日本神話の起源が、ギリシア・ラテン・エジプト・ユダヤにあると主張している点も興味深い。
木村説によると、「天若日子(天稚彦)」と「下照姫」は、ギリシア神話の「アモール彦」と「プシケー姫」に相応しているとする。
「アモール(エロース=キューピット)」は弓矢を携える稚き小児(稚子)で、アモールの発音は「あまわか」と相似し、天津神が天若日子に弓矢を授けた点も符合する。
そして、下照姫は「宗像神」だが、「宗像」はギリシア語の「ムナ−・ムネ」(記憶・心意)で、心意は「プシケー」ともいうそうである。

「オオゲツヒメ」の物語のルーツも、インドネシアから東南アジアからアメリカ大陸にまで分布している「ハイヌヴェレ型神話」である事を前に述べたが、古代では生贄を捧げて豊穣を祈る儀式が世界各地で行われていた。
そして、スサノオは殺戮神から救済神へと変貌するが、これは生贄の風習が廃止されたことを物語っていると解釈されている。
また、殉葬を禁止し、埴輪で生贄を代用した「垂仁天皇=スサノオ」とも重なる。
もっとも、この神話が顕著に現れているのが「遮光器土偶」で、太地母神の土偶はモヘンジョダロやハラッパなどの「インダス文明」の遺跡からも多数発掘されている。

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加治木説で、「八幡」の語源が「ギリシア人」を意味するサンスクリット語の「ヤヴァーナ」である事を紹介したが、その続きで、『黄金の女王・卑弥呼』の中から、ギリシア神話の「牡牛」の物語を紹介したい。

――悪い夢を見て不安になったフェニキアの王女ユーローパ姫は、侍女を連れて浜辺へ花摘みに出かけた。
するとそこにいたマッ白で美しい牡牛が、いかにも背中に座れというように、姫のそばへきて寝そべった。
王女はついにそれに座ってしまった。
すると牡牛はいきなり立ち上がって走りだし、海に飛び込んで泳いでいってしまった。
恐ろしさに姫がシッカリ角につかまっていると、牡牛は
「怖がらなくていい、私はゼウス大神だ。クレタの島までいって私と楽しく暮らそう!」
といった。父王はたいそう悲しんで二人の王子にさがしにいかせる。
王子たちはとうとう見つけられずに、行った先で新しい国を作った、という話がある。
おわかりのようにフェニキア人から見て海の向こうがユーローパ姫の行った国、「ユーローパ」で、今のヨーロッパとは違うのである。
だからそれはフェニキア系の人が、バルカン半島系の人たちを呼んだ名だ。
「悒婁(ユーロー)伝」に書いてあることは、全てギリシア人のものと一致している。
そしてそこは「粛真(チュクチ)氏」の国だったと書いてある。
このチュクチは漢字で書くと「筑紫・菊池」で、もと九州を支配していた人たちである――


『牡牛=ゼウス大神=スサノオ』

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だが、木村説では「イザナギ」も「ゼウス」と同一視され、黄泉行きの神話は「オルフェウス」及び「オジュッセウス」の黄泉行きと符合し、スサノオは「ペルセウス」で、ペルセウスはペルシアの国名と同一にして首都「スサ」の王であるとし、「スサノオ」と「ペルセウス」の共通性について述べている。

「大蛇を斬るや両者同一たり、女子を救ふや同一たり、宝剱を得るや同一たり、両神全然同一にして、一点疑問の余地あるなし。
然りといえども、須佐之男伝にはペルセウスに加ふるにヘーラクレース神話を合併せることを一言し置く」


分かりやすく解説すると、ペルセウス(スサノオ)は剣でメデューサ(髪が蛇の女妖怪=ヤマタノオロチ・又はオオゲツヒメ)の首を斬り落とし、海の怪獣(ヤマタノオロチ)の生贄とされかけていたエチオピアの王女アンドロメダ(クシナダヒメ)を救った。

『メデューサ=卑弥呼』

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また、木村説では仲哀天皇の父・日本武尊(ヤマトタケルノミコト)は「アポローン」だとしているが、アポローンも「スサノオ」と酷似している。
アポローンは主神ゼウスとレートーとの息子で、妹神「アルテミス」と共に「遠矢射るアポローン」として疫病神の性格を持ち、残忍さを併せ持っている。
だが木村説でも、「アポローン」と「スサノオ」の同一性を認めている。
「アジシキ」はアポロン神の別名「アレキシス」が転訛して「アジシキ」と呼ばれるようになったとしているが、それはともかく、「アポローン」と「アルテミス」の関係は「アジシキタカヒコネ」と「下照姫」の関係(兄妹)に比定することが出来る。

そして、「アジシキタカヒコネ」と「天若日子」が瓜2つだったように、やはり「アジシキタカヒコネ」も「白羽の矢」が御神体とされている。
共に「ツヌガアラシト」であり「スサノオ」だが、木村氏は「阿利叱智(アラシト)」を、紀元前3世紀のギリシアの哲学者「アリシタルコス(アリストテレス)」と比定している。
また、「天の日矛=天若日子」については、紀元前2世紀のギリシアの天文学者「ヒパコ(ヒッパルコス)」だとし、 天の日矛の持ってきた「宝玉」は「星座図」のことだという。

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出石神社には、天日槍命(天の日矛)が新羅国から持ってきたとされる「八種の神宝」を御神体として斎祀しており、「八種の神宝」は『古事記』によると、珠二貫(たまふたつら)・振浪比礼(なみふるひれ)・切浪比礼(なみきるひれ)・振風比礼(かぜふるひれ)・切風比礼(かぜきるひれ)・奥津鏡・辺津鏡の八種とされている。
「八種の神宝」の実体は明らかではないが、皇室の「三種の神器」は元々、「十種神宝(とくさのかんだから)」と呼ばれる「十種の神宝」だったという説があり、その内の「八種」なのだろうか。
『悒婁伝』によれば、粛真氏たちが北へ移動し、それを追ってギリシア人も北へ移動し、そこは「赤玉」の産地だと記されており、それが[八坂瓊の曲玉]の原石だったという。

木村氏によれば、筑紫(デュクシ)は「西方」「月」の意で、「ギリシア」のことらしい。
問題は、[八坂瓊の曲玉]である。
これは皇室の「三種の神器」の1つで、ユダヤの「三種の神器」が日本に移された物だとする説が根強い。
これがギリシアとどのような関係があるのか。

北川氏は、アリオンから次のような啓示を受けている。

「先に到着し、すでに強大な国を築きつつあった日向族は出雲族との協力を拒み、逆に出雲族が保持する皇位継承の証である『十種神宝』の引き渡しを要求してきた」

「十種神宝」は出雲族によって、古代日本にもたらされたようだ。
「十種神宝」については別の機会に改めて詳述するとして、まずは「三種の神器」の謎に迫ってみたい。
posted by 夢蛇鬼 at 17:58| Comment(8) | 出雲族のルーツと神道の起源 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
三種の神器・・・日本っていいですね。
無神論者でも、三種の神器がどのように扱われてきたかを知れば、神威をイメージできるかもしれませんね。
この前観てきた出雲大社の宝物殿には、後醍醐天皇が神剣を受けたい旨のご宸筆(確か・・)が展示されていました。
後醍醐天皇と豊臣秀頼が出雲への信仰が篤かったみたいですね。
私に理解できるのは信仰だけなのですが、王権の危機に際して機能するのは出雲の神なのでしょうか。
出雲が男性で、朝廷および天皇家は女性的役割という感じがしてきましたが、どうでしょう?
Posted by オクト at 2010年04月26日 23:09
後醍醐天皇と豊臣秀頼が出雲への信仰が篤かったというのは興味深い話ですね。
昨日、北条時宗の本を読んでいたのですが、後醍醐天皇が自ら政治を行うようになり、倒幕運動を計画していたけど失敗し、翌年、壱岐に島流しにされたとありました。
色々と考えさせられます・・・
Posted by 夢蛇鬼 at 2010年04月27日 00:19
三種の神器である天叢雲剣の代わりに出雲大社の神剣二振りのうちのひとつを差し出すように命じられた綸旨・・・と解説されていますね。
鎌倉幕府を倒し王道再興の成就の祈念を命じられた綸旨も展示されていて、1333年3月14日となっています。
私は後醍醐天皇に心酔しているのですが、その理由が自分でもよくわかりません。
しかし、このふたつの綸旨が船上山から発されていることを今知りました・・・・
島根からの帰途、米子道を通過するのですが、大山山系が素晴らしかったです。
景観の素晴らしさに加えて、隠岐から抜け出し、挙兵した舟上山が大山山系にあると知って、私を魅了したのは後醍醐帝の霊だったのかも、と思います。
足利尊氏の「尊」は、帝の名「尊治」から賜ったそうです。
天皇の天皇たる後醍醐天皇。
吉野では、妙法蓮華経を前に蔵王権現に国家の安泰を祈念していたようです。
閣下に似ているのかもしれませんね。
Posted by オクト at 2010年04月27日 10:28
そういえば日蓮などの高僧もこの時代の人たちでしたね^^
最近、顕正会の人がよく訪問に来ます。
何度断ってもしつこく来て、入会しないと罰が当たると言われました(笑)
罰が当たるのが楽しみです^^
もしかしたら、それが原因で来年死んだりして・・・(冗談です)
Posted by 夢蛇鬼 at 2010年04月28日 04:43
閣下に迫るなんて、怖いもの知らずな方々ですね^^;
ヨハネ・クリスチャンのいでたちで出迎えてみられたらどうですか?
それとも閣下の入浴シーンとか(-o-;)・・・
Posted by オクト at 2010年04月28日 21:19
あの人たちは洗脳されて善意でやっている事なので、あえて咎めませんでしたが、法的に処罰できる犯罪ですね・・・
パンフレットを貰って読んでみると、D作会と宿敵関係にあるようです。
そして双方が共倒れして、ヨハクリが漁夫の利を・・・笑
Posted by 夢蛇鬼 at 2010年04月28日 22:47
またそういう事を・・・・
知りませんよ、YH○○さんみたいになっても。
Posted by オクト at 2010年04月29日 00:24
それもまた良しとしましょう^^
Posted by 夢蛇鬼 at 2010年05月01日 04:38
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