2010年04月03日

山田の大蛇族とドラゴンバスター

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龍退治伝説が、古代オリエントにルーツがあったことを述べてきた。
だが、神話(神界の出来事)は時を変え場所を変え、人間界に移写される。
従って、「スサノオのヤマタノオロチ退治」のような出来事は、この日本においても様々なバリエーションで繰り返し起きていることになる。
日本神話では、高天原を追放されたスサノオは、出雲国の肥河(斐伊川)の上流に降臨した。
すると、老夫婦が泣いていたので訊ねると、毎年オロチがやって来て娘を食べてしまうという。

老夫婦には8人の娘がいたが、今年もオロチがやって来る時期が近づき、最後の末娘であるクシナダヒメ(櫛名田比売・奇稲田姫)が食べられる番だというのだ。
ヤマタノオロチは8つの頭と8本の尾を持ち、背中には苔や木が生え、腹は血でただれ、8つの峰と8つの谷に跨がるほど巨大だった。
スサノオは、クシナダヒメを嫁に貰うことを条件にヤマタノオロチを退治した。
これは、出雲国・島根県と鳥取県境にある船通山系から流れ出る、日野川、斐伊川、飯梨川、江の川、伯太川、及びその支流をヤマタノオロチに喩えて「オロチ河川群」と呼ばれている。

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一説によると、オロチの腹が血で爛れているのは、河川が砂鉄で濁った状態を表しており、製鉄のたたら吹きに必要な木炭を大量に生産する為に、樹木が伐採され尽くした為に起きた洪水を象徴しているともされる。
更に、斐伊川には蛇の鱗を彷彿させる「鱗状砂洲」と呼ばれる砂洲があり、これがヤマタノオロチのイメージを創り上げたという説もある。

そして、オロチが毎年娘を拐うのは河川の氾濫の象徴で、河岸工事(オロチ退治)によって稲田(クシナダヒメ)を守ったことを表現していると考えられている。
実際にこのような出来事があり、これがオリエントの龍退治神話と結び付けられたというのは、非常に納得できる話である。

また、老夫婦に8人の娘がいたが、「八」は出雲族の象徴である。
そして、老夫婦が産鉄地に住んでいたことから、8はハッティ(ヒッタイト)を意味していることは間違いないだろう。
更に、スサノオも「八」で象徴される出雲族の族長であり、ヤマタノオロチも「八」と「産鉄」を象徴している。

これは一体どういう事なのか。
スサノオが十拳剣でオロチの尾を斬ると剣の刃が欠け、天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)が出てきた。
ここから推測すると、十拳剣は青銅製で、天叢雲剣は製鉄文化を象徴していると同時に、ヤマタノオロチが「出雲」を象徴している。
そして、スサノオがこの大刀をアマテラスに献上したところを見ると、出雲族と日向族の融合を考察することができる。
別の解釈では、当時の出雲国は越国(北陸地方)の「越の八口」と交戦状態にあり、これがヤマタノオロチ退治の神話になったのではないかという説もある。

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『竹内文書』によると、富山県の山田川上流の「山田の大蛇賊」を、スサノオが成敗したと伝えている。
「山田の大蛇賊」とは如何にも作ったような名前だが、これを見逃すことは出来ない。
加治木義博氏によれば、鹿児島県の「内山田」の語源が邪馬台国(邪馬臺国)だという。

『これの発音は「ウチヤマダ」だが、これは次のような当て字と同じ地名だ。「宇治山田」。
この「治」は「自治省」や「治世」でお分かりのとおり「チ」という発音もあるからである。
この「ウジヤマダ」に沖縄〜大隅語の特徴である三母音語で当て字にすると次のようになる。
「ウ=大」「ジヤ=邪」「マ=馬」「ダ=臺」。
以前は日本も国名に「大」の字をつけて「大日本帝国」といったし、お隣の韓国も正式名称は「大韓民国」であることはよくご存じのとおりだ。
それを邪馬臺国もやっていたのである』


つまり、ヤマタノオロチは「邪馬台国の大蛇」であり、「山田の大蛇族」というのも決して荒唐無稽な話ではない。
日本の歴史の中で、「卑弥呼」という人物は、どうやら非常に重要な位置付けにあるようである。
では、邪馬台国はどこにあったのか、卑弥呼とは何者だったのか、鬼道とは何なのか。
改めて、別の角度から検証を進めていきたい。
posted by 夢蛇鬼 at 19:25| Comment(0) | 天孫降臨と建国神話の真相 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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