2010年03月26日

メソポタミア神話(シュメール神話+バビロニア神話)と龍伝説

龍伝説の源泉を辿ると最終的にシュメールに行き着くが、シュメール語で龍を「ウシュムガル(唯一の偉大な)」と呼び、シュメール人は「龍」を尊ぶ民族だった。
そして龍は、知恵を象徴する「蛇」でもあり、エデンの園で蛇がアダムとイブに「知恵の樹の実」を食べさせた事と同様に、大洪水後、シュメール人に知恵を授けて文明を開花させたのも「蛇」だった。
だが、都市ウルは「牛」の意味を持ち、ウル人は「牛族」と呼ばれている。
シュメール王国は、牛族に乗っ取られていたのだろうか。
そうではない。シュメール神話は世界中の神話の源泉だが、ザックリ見ていこう。

アヌンナキ(五十柱の神々)の最高神は、神々の王「アン」である。
次に、アンの長男で、地球の支配神となった「エンリル」がいるが、エンリルは「牡牛神」とされている。
もう1神、アンの息子で「エンキ」がいるが、エンキも地球(海)の支配神となった。
エンリルは後に、神々の怒りを買って黄泉の国に追放されたが、「ルシファー」や「スサノオ」の天界追放神話に似ている。
そして「ルシファー(龍)=スサノオ(牛)」、または「国常立尊(龍)=スサノオ(牛)」で、象徴する色は共に「赤」である。

つまり、「龍=牛」という事になってしまうのだ。
そして、エンリルは地球(海)の支配神だったが、スサノオも地上(海)を治めるように命じられている。

iran-teheran-022.jpg

エンキは「蛇」で象徴されているが、次のようにも語っている。
「宇宙の父である私の父が、宇宙で私を生んだ。
私は牡牛座によって産まれた創造力豊かな子孫である」


エンキは「蛇」であり「牛」でもあるのだ。
もう1神、シュメールの主要な神で「ニンフルサグ」という地母神が蛇女神とされているが、ニンは鳥で、フルサグ(ウルサグ)は「牛頭」を意味する。
シュメールのレリーフには、7つの枝の木を中央とし、右に牡牛神「ハル」、左に蛇神「キ」を刻んだ粘土版が存在する。
シュメール人は「龍神」と「牛神」を信仰する民族だったのだ。

そして、シュメールがアッカドの支配を受けてバビロニア神話「エヌマ・エリシュ」が成立したが、当然それはシュメール神話を受け継いだものである。
バビロニアはメソポタミア南部(南半分のシュメールと北半分のアッカドがあった地域)に位置し、首都バビロンの主神「マルドゥク」を信仰していた王国である。
原存在のアプスー(深淵の淡水)と龍の姿をした女神ティアマト(海の塩水)が混合し、そこから様々な神々が誕生したが、若い神々の騒がしさが原因で、二分して対立する事となった。
旧世代の神「ティアマト」は、七俣の大蛇や毒蛇、サソリ尾の龍などの怪物を作り出し、息子キングーを司令官とした。

tiamat.jpg

一方、新世代の神々は、エア(シュメール神話のエンキ)の子「マルドゥク」を将とし、マルドゥクは弓矢と三叉戟でティアマトを討ち、その遺体を二分して天地を創造した。
彼はキングーから神権の象徴である「天命のタブレット」を奪い、最高神アヌ(シュメール神話のアン)に献上し、キングーを処刑した。
マルドゥクは「太陽神ウトゥの子牛」の意で、牡牛神と考えられている。
マルドゥクが授けられた武器は嵐と雷で、インドラやポセイドンと同様に、稲妻の象徴である三叉戟を持つ。
この神話は新年祭の王権更新の儀式で詠唱され、神権の交代を表わしている。

つまり、旧勢力である「ティアマト=龍」は、新勢力である「マルドゥク=牡牛」に対立する悪神で、退治されるべきものだとされているのだ。
ティアマトを「シュメール」、マルドゥクを「アッカド」に置き換えると、どうだろうか。
そして、シュメールやバビロニアが栄えたこのメソポタミア地方こそ、「龍と牡牛の戦い」の起源だというのが定説となっている。
メソポタミア神話は、ヒッタイト、インド、エジプト、ギリシアなど、世界の神話に受け継がれる事になるが、そこから先には更なるミステリアスな迷宮が待ち構えているのだ。
posted by 夢蛇鬼 at 04:24| Comment(1) | 日本人のルーツの検証 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
マルデック(Maldek/かつて火星と木星の間にあったとされる惑星。別名マルドューク)は、かつて惑星でしたが、今はアステロイド・ベルト(小惑星帯)になっていて、マルデックの住人は核戦争を起こし、彼らのネガティブな波動が影響し、最終的には彗星や小惑星の衝突によって惑星の破壊という事態を招いてしまいました。

マルデックの前にはティアマット(Tiamat)という惑星がありました。 本@バシャール 須藤元気 より。
Posted by クロワッサン at 2013年03月10日 00:44
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